2006年度の報告 〜昨年度はこんな活動をしてきました!〜

1.「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査」関連事業
 2006年12月から2007年3月の間に、全国745校の全ての大学に上記調査を実施し、435校(回答率57%)から回答をいただきました。最近の調査では、高い回答率となりました。調査項目でも、新たに発達障害や精神障害に関する質問や、障害学生の進路先についての内容を加え、これまで以上に充実した調査となりました。
 また今回調査では、マイクロソフト株式会社の第4回NPO支援プログラム「WEB入力システムを活用した、大学における障害学生受け入れ調査」として、大学がホームページから回答を入力できるシステムを開発・導入しました。その結果、大学の回答内容を直接電子データとして扱うことができるようになり、大学の回答入力はもちろん、当センターでの回答整理がスムーズに行えるようになりました。

グラフ:『大学案内2005障害者版』 購入状況
 個人  39%
 大学、盲・ろう・養護学校  21%
 民間企業  12%
 高校  5%
 非営利団体  5%
 図書館  3%
障害学生の方はもちろん、大学や各学校関係者、団体・企業の方など、幅広くご活用いただいています。
(グラフ 終わり)

2.相談・情報提供事業
 相談事業では、障害をもつスタッフが当事者の立場から、電話・FAX・面接・E-mailにより個別相談に応じました。障害種別で発達障害と知的障害に関する相談が大幅に増えたことが特徴です。情報の少なさから、十分に支援できなかったことが残念です。当センターとしてどういう取り組みができるのか、今後の課題です。
 相談内容では、大学進学に関する相談が非常に増えました。継続相談が多かったことも影響していますが、受験前の段階で不安を取り除けるよう、何度かコンタクトがとれたことがよかったようです。また、相談の約半数が障害者本人からのものであったことも特徴的です。当事者の方に安心して利用してもらえるような体制・雰囲気作りを心がけたいものです。

相談事業利用者数 合計 85件
障害別の状況(複数分類あり)
聴覚障害 25
視覚障害 18
肢体障害 12
発達障害 12
知的障害 10
障害全般 8
精神障害 5
その他の障害 3

相談内容別の状況
大学進学 45
学内サポート 22
学外の生活 5
進路(大学以外) 3
その他 10

3.『情報誌・障害をもつ人々の現在』の発行
 学生さんからの投稿やインタビューを通して、生の声や生活の実態を伝えられるよう努めました。昨年度は特に、外部の方からの原稿を増やしたり、外務で出かけたときの様子を紹介するなど、センター以外の活動を取り上げた記事を増やしました。また、コラムを充実させたり、イラストや写真で季節感を出すなど、親しみやすい紙面作りを工夫しました。
2006年度の発行日と主な内容
52号 2006年6月28日:「障害をもつ学生交流会2006」開催報告
53号 2006年9月15日:特集 先輩からのメッセージ
54号 2006年12月15日:広島大学での障害学生支援
55号 2007年3月15日:バラエティにとんだ障害学生支援 〜立教大学でのインタビューより〜
写真:2006年度の情報誌 バックナンバー販売中!

4.「障害をもつ学生交流会」ほか、学生交流事業
@「障害をもつ学生交流会2007」の開催
 障害をもつ高校生・大学生の交流と情報交換を目的に、3月30・31日の1泊2日で「障害をもつ学生交流会2007」を横浜市野島青少年研修センターで開催しました。当日は、1日目が勉強会「みんなはどんなところで勉強してるの? 〜学習環境を考える〜」、2日目は2つの分科会「出会いから見えてくるものを語りあう、それが『一期一会』」と「障害をもつ学生への支援体制について」で、活発な意見交換が行われました。また、交流会開催を準備するために、障害をもつ若者たちによる実行委員会が昨年夏に組織され、企画から当日の進行までを行いました。
※詳細は2ページからの報告をご覧ください。
A障害学生メーリングリストの運営
 加入者数は約60人で、学生が企画したイベントなどが紹介されています。また、当センターからは、情報誌の発行や交流会などのお知らせをしたほか、企業や団体から寄せられる障害学生向けのイベント・商品の情報なども紹介しています。

5.啓発・広報事業
@外務事業
 昨年に引き続き、DPI日本会議・DPI東京行動委員会の加盟団体、および雑誌『DPI』の編集委員として、障害児教育をはじめとした、さまざまな分野での活動に参加し、教育・福祉に関する情報交換を行いました。また、センターをより多くの人に知ってもらい知名度アップを図るべく、外部の仕事を積極的に受けました。これにより、大学をはじめ、障害学生支援に取り組む他団体との関係が広がりました。
A広報事業
 センターの活動を多くの人に知ってもらい、必要な人に利用してもらったり、人材・財源の確保につなげたりするため、各方面に、さまざまな発信を行いました。
・新聞など、各種マスコミ取材対応
・ボランティア募集(町田市・相模原市の各ボランティアセンター、地域の商店など)
・『大学案内2005障害者版』の案内(全国の図書館、盲・ろう・養護学校、高等学校など)
・情報誌配布による広報(全国の障害者団体など)
・協賛・寄付依頼(情報誌・センターHPへの広告、物品提供、交流会への協賛など)

6.その他
 団体運営に関わるものとして、以下のことをしました。
・ホームページ更新
・各種助成金申請。2006年度は社会福祉法人 木下財団から助成をいただき、点字プリンタを購入しました。

 

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