全国障害学生支援センター 2010(平成22)年度事業報告書 〜昨年度はこんな活動をしてきました!〜

1.「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査」関連事業
 今年度は大学調査の活動はほとんどできませんでした。当センターの情報提供の根幹でもある大学調査を、どのようにしたら継続・発展させていけばよいか模索が続いています。次回調査にむけては、障害学生・大学双方から期待・要望も受けている状況で、システムの整備だけでなく、活動する人材の発掘も重要になってきています。みなさまにさらにご利用いただける情報を提供できるよう実施していければと考えております。具体的な調査関連作業は2011年度に行う予定です。
 

2.相談・情報提供事業
 障害をもつスタッフが、メールや電話、訪問などによる相談に応じました。今年度は継続した会員からの相談が多く、視覚障害・肢体障害・発達障害関連の相談が多くありました。大学進学を考えるときに、入学後の学生生活についての不安も取り除いておきたい、という傾向が強いようです。年末から年明けにかけての受験期は例年より相談件数が少なかったものの、3月に入り進路相談が増えてきています。センターの利用者や関係者との積極的な関わりを大切にしていきたいものです。

相談事業利用者数 合計54件

障害別の状況
視覚障害 16
肢体障害 11
発達障害 9
障害全般 7
聴覚障害 4
精神障害 3
内部障害 1
その他 3

相談内容別の状況
大学進学 28
学内サポート 16
就職 2
高校進学 1
その他 7

3.『情報誌・障害をもつ人々の現在』の発行
 墨字版と点字版・テキスト版の情報誌を年4回発行しました。今年はそれぞれの分野で活躍する障害学生の方に原稿をお寄せいただくことができました。当事者が取り組んできた活動の成果が文章にまとめられているだけでなく、新しい活動へのきっかけにもなっています。71号では、各地の自立生活センターなどとも連携して取り組みを報告することができました。また、イラストや写真が充実し、全体の読みやすさにも考慮しました。情報誌の協賛では、毎号ご支援いただいている団体や、新しくご協賛いただいた企業など、少しずつ輪が広がっていることに感謝です。

2010年度の発行日と主な内容
 連載…夏子の沖縄だより、手話タイム、はっぴ〜タイム
68号 2010年7月1日 特集 障害をもつ学生交流会
 「障害をもつ学生交流会2010」 報告
 先輩からのメッセージ:「障害をもつ学生交流会と私」
 支援センターの動き 〜2010年度の活動と2009年度の報告〜
69号 2010年9月24日 特集 希望の進路を実現しよう
 先輩からのメッセージ:大学入試センター試験の障害者特別措置が認められるまで
 大学入試センター試験を受験してみよう / 受験Q&A
70号 2010年12月16日 特集 新たな学生生活にチャレンジしよう
 先輩からのメッセージ:学んだこと、これから学ぶこと(肢体障害)/ 大学進学を目指す皆さんへ(視覚障害)
 ケアの社会化ということ
71号 2011年3月17日 特集 自分たちの思いをかたちに!
 先輩からのメッセージ:関西学院大学における肢体不自由学生支援とメインストリーム協会との関わり / 日本福祉大学の障害学生支援とチャレンジドの活動 / ヘルパー制度と一人暮らし
 共に作るキャンパスライフ(ルーテル学院大学)
 障害学生が必要な介助と自立支援法の利用をめぐって

4.学生交流事業
 障害学生メーリングリストを運営しています。当事者が企画するイベントの紹介やセンターからのお知らせなどの情報が流れています。新規加入者も月に1名程度ずつ増えています。
 2010年3月の「障害をもつ学生交流会」の開催を受けて、地域でも積極的に障害学生の集まりを作っていこうと、地元の町田市でミニ交流会を実施しました。5月には参加者同士の自由な交流を行い、8月には「受験と学生生活」をテーマにして話し合いを行いました。日帰りの開催ということで、参加しやすかった方も多かったと思います。
 年に一度の「障害をもつ学生交流会2011」は、障害をもつ学生・スタッフで実行委員会を立ち上げ、3月末の開催に向けて準備を続けてきました。なお、実際の交流会は震災のため5月末に延期開催いたしました。

5. 啓発・広報事業
外務事業
 これまで6年間スタッフの殿岡が行ってきたDPI東京行動委員会の事務局長を退任し、DPI日本会議の常任委員としての活動をすることになりました。これまで以上に日本会議で教育分野の役割が大きくなってきています。9月には日本会議の協力を得て「障害学生と自立支援法についてのアンケート」を実施し、その結果をもとに12月、政府の「障がい者制度改革推進会議」に「高等教育での差別禁止と教育場面での介助サービスの利用についての要望書」を提出しました。
 都内近郊の大学・高校への講演と訪問も積極的に行いました。教職員と話をし、実際の学校の様子を知ることができ、有意義な時間となりました。

広報事業
 地域に根ざした広報・新しいニーズの開拓に向けて、いくつかの試みをしました。夏には町田市近辺の大学のオープンキャンパスにも初めて参加し、当事者の視点から大学を見たほか、障害学生の受け入れについて教職員の方からお話をうかがいました。10月には「障害者ワークフェア」にブースを出展し、障害者雇用・支援をしている企業や団体、特別支援学校、一般の参加者に、センターの活動紹介をしたほか、就職支援に関して情報交換することができました。11月には相模原市社会福祉協議会より助成金もいただき、地域交流会「障害をもちながら学ぶということ」を開催しました。大学を卒業し社会人として活躍している当事者の講演で、保護者や大学教職員、障害者雇用関連の企業など、幅広い方々にご参加いただきました。
 全国レベルでは、特別支援学校・高校・図書館にセンター発行書籍や活動紹介の案内を送ったほか、当事者のニーズを把握するために「障害学生進路アンケート」を行いました。この結果は情報誌や障害者ワークフェアの出展に反映されています。また、活動紹介用のリーフレットを新しく作り、ホームページでは新たに奨学金情報やイベント情報を充実させました。

主な講演・広報出張先
【講演】
7月5日 相模台中学校人権講演会
講演:「学びたいことを学びたいときに学ぶということ」(殿岡)
10月29日 神奈川県立瀬谷高校教員研修
 講演:障害学生の受験までのながれと、大学での現状、センターの活動紹介(殿岡)
11月24日 東京未来大学教職員研修
 講演:「障害のある学生支援の現状と課題 〜大学へ、そして若者たちへ〜」(殿岡)
12月7日 桜美林大学 学際・統合科学基礎 インターネットとバリアフリー
 講演:「障害をもつ学生の大学進学と学内環境」(殿岡)
2月23日 浦和大学
 講演:「自立生活を目指して、障害のある学生のあり方を考える」(殿岡)

【障害学生関連】
7月25日 青山学院大学 相模原オープンキャンパス参加
8月22日 和光大学オープンキャンパス参加
10月2日 桜美林大学オープンキャンパス参加
11月17日 明治学院大学ボランティアセンター・学生サポートセンターの講演に参加
12月22日ルーテル学院大学訪問

 

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