2007年度の報告 〜昨年度はこんな活動をしてきました!〜

1.「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査」関連事業
 2006年度に実施した「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査2007」の回答を整理し、『大学案内2008障害者版』を11月に発行しました(2000部)。2005年版の書籍に比べて、掲載大学数(回答大学数)が、373校から420校に増えました。また、本の出版後は、掲載内容を確認し、訂正を作りました。詳細はHPをご覧ください。
 各大学の受験可否や学内サポートの状況を、目的別に検索できるよう、HP上に『大学案内2008障害者版』のデータ検索ページを作りました。また、それに伴って「大学案内」関連のページをリニューアルしました。「大学案内障害者版」関連のページは、1年間で約25万件のアクセスがありました。
 調査終了後は、データの整理と統計を作成し、それをもとにして、大学の障害学生支援ランキングを作りました。また、調査実施に関連した作業の見直しも始めています。ここで整理した内容は、次年度以降の活動に生かします。

2.相談・情報提供事業
 相談事業では、障害をもつスタッフが当事者の立場から、電話・FAX・面接・E-mailにより個別相談に応じました。
 障害種別では、聴覚障害の相談が減り、視覚障害・肢体障害学生からの相談が増えました。相談内容では、大学進学と学内サポートに関するものが、ほぼ同数になりました。学内サポートについては、学生生活で困難を抱えている学生本人からの相談と、学内で支援に取り組んだり、障害学生支援の論文を書いたりする目的で教職員や学生からの相談が増えています。学内サポート相談では、継続相談が多いことが特徴です。

相談事業利用者数 合計 67件
障害別の状況
視覚障害 16
肢体障害 15
障害全般 11
発達障害 8
聴覚障害 7
知的障害 3
精神障害 2
その他・不明 5

相談内容別の状況
大学進学 26
学内サポート 24
進路(大学以外) 8
学外の生活 2
その他 5

3.『情報誌・障害をもつ人々の現在』の発行
 障害学生による「先輩からのメッセージ」や外部の方からの原稿などにより、誌面が充実し、年4回を通して平均30ページで発行することができました。また、コラムや写真ではボランティアさんの協力もあり、バラエティー豊かな誌面を作ることができました。

2007年度の発行日と主な内容
56号 2007年6月:障害学生交流会の報告、先輩からのメッセージ、障害者自立支援法について
57号 2007年9月:先輩からのメッセージ、発達障害学生の支援について、受験Q&A
58号 2007年12月:先輩からのメッセージ、障害学生支援の現状、ピア・カウンセラーからみた障害者自立支援法
59号 2008年3月:先輩からのメッセージ、大学インタビュー、学生生活Q&A

4.学生交流事業
障害学生メーリングリストの運営をしています。加入者数は55人です。学生さんからは、自分たちで企画したイベントが紹介されたり、自分の勉強方法や興味のあることなどが投稿されています。またセンターからは、情報誌や新刊の案内をしたほか、企業や団体から寄せられた障害学生向けのイベントや商品の情報などを紹介しました。

5.啓発・広報事業
外務事業
 DO-IT Japan 2007(障害のある高校生のための大学体験プログラム)では、講師として参加し、多くの障害学生から相談を受けました。また、立教大学・明治学院大学・広島大学での講義や講演を通じて、一般の学生や教職員に、障害学生支援についての理解を呼びかけました。また、東京と名古屋で開催されたマイクロソフトNPO DAY 2007でも、センターの活動を発表しました。
 2007年度からは、町田市障がい者就労・生活支援推進協議会委員、相模原市社会福祉協議会広報委員として、各種会議に出席しました。町田市の委員会では、公務員(町田市職員)の障害者採用において点字試験を行っていない職種がある等の問題を指摘し、改善を求めました。
 2002年度から加盟しているDPI日本会議、DPI東京行動委員会関連の活動では、神奈川全国集会(教育分科会)で発言し、多くの障害学生とも交流しました。DPI東京行動委員会では、都議会民主党予算ヒヤリングで初めて障害学生の状況を説明したほか、東京都障害者施策推進部・東京都教育委員会との意見交換も行いました。

広報事業
 高校や図書館だけでなく、全国の主なリハビリテーション病院や院内学級の設置された病院、理学療法士・作業療法士・社会福祉士等を養成する専門学校など、多方面に『大学案内障害者版』の案内をFAXで送りました。これにより相談や本の注文が増えています。
 センターの活動を継続するために、機関誌や書籍、ホームページなどへの広告協賛を積極的に呼びかけました。多くの方のご協力により、2007年度の活動をスムーズに行うことができました。
 新しいボランティアさんも増え、事務所がにぎやかになりました。センターでの事務作業にとどまらず、バーベキューや忘年会なども企画され、親睦を深めることができました。

6.助成金単年度事業
 社会福祉法人神奈川県共同募金会からの助成を受けて、「ガイドブックとリーフレットによる障害学生の大学進学と支援についての啓発事業」を行いました。以下のものを作り、会員の方をはじめ、障害当事者・特別支援学校・障害者関連団体・図書館・企業などに送り、障害学生支援についての啓発活動を行いました。
・リーフレット(5500部):障害学生支援の概況や当センターの活動内容などを分かりやすく紹介(3月完成)。
・機関誌『情報誌・障害をもつ人々の現在』(計2400部):全国の主な社会福祉協議会、障害児(者)関連団体、特別支援学校(盲・ろう・養護学校)、障害者就業・生活支援センター、教育相談所などに、見本誌として送りました。
・障害学生が活用できる受験・サポートガイドブック『みんなの思いが明日をひらく 障害学生からのメッセージ』(300部):障害学生の体験談をはじめ、受験・学生生活Q&Aなどを掲載(3月発行)。

7.その他
 団体運営に関わるものとして、以下のことをしました。
・ホームページ更新:書籍関連、業務報告、広告協賛、スタッフ・ボランティア日記ほか
・本の出版に伴い、受注データベースの更新と本の案内チラシを作成しました。
・会員・受注・寄付管理業務の整理(システム作成含む)
・在庫管理、受注分析、ホームページ分析
 

 

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