大学における障害学生受け入れの現状  ~2024調査より受験編①~

殿岡 翼  殿岡 栄子  江連 領介

(一社)全国障害学生支援センターでは2024年7月から12月まで「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査2024」を実施しました。以下、本調査または2024調査と略します。
今回は本調査結果より、障害学生の在籍状況、受験可否・受験時条件の状況を中心に掲載します。

直近3回の調査実施状況
略称 正式名称 開始日 終了日 掲載書籍
2025調査
次回調査
大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査2025 2025年7月予定 2025年10月予定 2026年1月に発行予定
2024調査
本調査
大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査2024 2024年7月 2024年12月 大学案内2026障害者版
2023調査
前回調査
大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査2023 2023年7月 2023年12月 大学案内2025障害者版

1. 調査回答状況について

  • 調査の結果、調査対象数 821 校(大学 811 校・大学校 10 校)に対し、回答校数は 381 校で、回答率は46%でした。(なお、日本大学は学部ごとに調査し、2学部が回答しました)前回調査より5校減少しました。今年7月から新調査を予定しております。今後も継続した調査・出版・情報提供の実施に向けて取り組んでまいります。
  • ※回答率とは、ある項目の回答数を回答数382(日本大学2学部を含む)で割った数(率・%)です。
  • ※前回比とは、前回と今回の回答率の差(ポイント)です。
  • 本調査は大学の総意としての回答を求めており、途中まで回答を入力していても大学の総意(決裁)が取れず、最終的な回答に至らなかった大学もあります。このような大学や学生募集停止となった大学は、回答数には含まれておりません。

大学種別ごとの回答状況

  • 大学種別ごとでは、前回調査と同様に公立大学の回答率が最も高く、60%でした。
  • 国立大学は48%(1ポイント減)、私立大学は44%(1ポイント減)大学校は10%でした。
  • 公立大学は引き続き高い回答率を示しており、他の種別と比べても積極的に調査に参加していることがわかります。

 以下、大学種別:調査対象数 回答校数 回答率% 前回比の順

大学種別回答状況
種別 調査対象数 回答校数 回答率% 前回比
大学① 811校 380校 46% -2ポイント
国立 85校 41校 48% -1ポイント
公立 101校 61校 60% -5ポイント
私立 625校 278校 44% -1ポイント
大学校② 10校 1校 10% 0ポイント
合計(①+②) 821校 381校 46% -1ポイント

参考:前回調査(2023調査)  調査対象数(820) 回答校数(386) 回答率(47%)

地方別の回答状況

  • 北海道、東北、四国では回答率が大きく減少しました。一方、中国地方では回答率が増加しています。関東、中部、近畿、九州沖縄では回答率に大きな変動はありませんでした。

 以下、地方別:調査数 回答数 回答率% 前回比の順

地方別回答状況
地方 調査数 回答数 回答率% 前回比
北海道 38校 19校 50% -4ポイント
東北 54校 31校 57% -4ポイント
関東 274校 108校 39% -1ポイント
中部 144校 69校 48% -1ポイント
近畿 157校 76校 48% +1ポイント
中国 54校 26校 48% +2ポイント
四国 19校 9校 47% -3ポイント
九州沖縄 81校 43校 53% +1ポイント
地方別回答比率

2.在籍状況について

  • 障害学生の在籍がある大学は307校に達し、回答数の80%で前回比2ポイント増えています。在籍者の総数が1万5千人を超えました。また、障害学生が在籍する1大学当たりの障害学生の数が、平均51.7人であり、前回調査と比べさらに増えました。
  • 障害学生の在籍がある大学は314校(回答数の88%)で、前回比が3ポイント増えています。在籍者の総数が1万6千人を超えました。また、障害学生が在籍する1大学当たりの障害学生の数が、平均53.87人であり、前回調査と比べさらに増えました。
  • 在籍者数の前回比を障害大分類でみると、内部以外はすべて伸びています。
  • 特に精神は12ポイントと驚異的な伸びであり、気分障害(4ポイント)、不安障害(3ポイント)など、詳細分類のほとんどが2ポイント以上伸びています。
  • また発達が3ポイント(詳細ではADHDが5ポイント増)、知的が3ポイント(詳細ではその他の知的が3ポイント増)伸びています。
  • 1大学当たりの平均人数は精神・発達・内部が10人を超えています。

 以下、障害種別:回答数 率 前回比 人数 増減 平均の順

障害種別在籍状況
障害種別 回答数 前回比 人数 増減 平均
全盲 22校 6% 0ポイント 50人 2.3人
弱視 128校 34% 1ポイント 324人 2.5人
視覚障害 135校 35% 1ポイント 374人 2.8人
全ろう 21校 5% 0ポイント 75人 3.6人
難聴 188校 49% 1ポイント 838人 4.5人
聴覚障害 192校 50% 1ポイント 913人 4.8人
盲ろう 3校 1% 0ポイント 3人 1.0人
電動車いす使用 78校 20% 3ポイント 132人 1.7人
手動車いす使用 56校 15% -1ポイント 71人 1.3人
上下肢 62校 16% -3ポイント 89人 1.4人
下肢 94校 25% -2ポイント 143人 1.5人
上肢 51校 13% 0ポイント 69人 - 1.4人
肢体障害 192 50% 0ポイント 504人 2.6人
SLD 76校 20% 2ポイント 111人 1.5人
ADHD 218校 57% 5ポイント 1244人 5.7人
ASD 217校 57% 1ポイント 1285人 5.9人
発達障害の重複 150校 39% 1ポイント 774人 5.2人
その他の発達障害 93校 24% 0ポイント 254人 2.7人
発達障害 266校 70% 3ポイント 3668人 13.8人
気分障害 219校 57% 4ポイント 1749人 8.0人
不安障害 217校 57% 3ポイント 1241人 5.7人
強迫性障害 108校 28% 2ポイント 174人 1.6人
解離性障害 40校 10% -3ポイント 52人 1.3人
適応障害 148校 39% 2ポイント 428人 2.9人
統合失調症 106校 28% 1ポイント 186人 1.8人
身体表現性障害 54校 14% 2ポイント 81人 1.5人
緘黙症 41校 11% 1ポイント 45人 1.1人
てんかん 146校 38% 2ポイント 633人 4.3人
高次脳機能障害 31校 8% 0ポイント 39人 - 1.3人
精神障害の重複 122校 32% 3ポイント 519人 4.3人
その他の精神障害 154校 40% 3ポイント 956人 6.2人
精神障害 279校 73% 12ポイント 6103人 21.9人
内部障害 217校 57% -1ポイント 2673人 12.3人
ダウン症候群 2校 1% 0ポイント 2人 - 1.0人
境界知能 14校 4% 0ポイント 17人 1.2人
その他の知的障害 37校 10% 3ポイント 79人 2.1人
知的障害 47校 12% 3ポイント 98人 2.1人
重複障害 162校 42% 4ポイント 1530人 9.4人
その他 140校 37% 6ポイント 807人 5.8人
種別不明 34校 9% 2ポイント 208人 6.1人
合計 314校 82% 3ポイント 16881人 53.8人

3.受験可否及び受験時の配慮状況について

受験可否

  • 数年続いてきた受験可の減少と可否未定の増加はこれまでほど顕著ではなくなり、発達と精神以外は変化が見られませんでした。
  • 受験可が多いのは肢体(184校)と発達(182校)です。
  • 可否未定が多いのは知的(242校)と視覚(219校)です。

 以下、障害種別:受験可、受験未定ごとの回答数 率 前回比の順

障害種別受験可否
障害種別 受験可否
未定
回答数 前回比 回答数 前回比
視覚 163校 43% 0ポイント 219校 57% 0ポイント
聴覚 172校 45% 0ポイント 210校 55% 0ポイント
肢体 184校 48% 0ポイント 198校 52% 0ポイント
発達 182校 48% -2ポイント 200校 52% +2ポイント
精神 172校 45% -1ポイント 210校 55% +1ポイント
内部 175校 46% 0ポイント 207校 54% 0ポイント
知的 140校 37% 1ポイント 242校 63% -1ポイント
受験可と回答した大学の率の推移

受験可否未定理由

  • 受験可否未定の大学にその理由を尋ねてみると、どの障害種別でも「事前協議後に対応を検討するから」がもっとも多くなっています。障害学生が「事前協議」で受験出来るかどうかが左右されるという実態は依然として変わっていません。
  • 受け入れ未定の理由としては「統一した見解がまとまっていない」「試験のノウハウなし」「教職員の体制未整備」が多いです。大学全体の相違や、試験・人的サポートが、受験時の大学側の課題といえます。
  • 「合格しても受け入れられない」のような事実上の受験不可ともいえる選択肢への回答が、視覚で3校、聴覚で2校、発達で2校、内部・知的で1校となっており、若干減りましたがこうした姿勢が残っていることは問題です。

 以下、可否未定理由別:障害種別の回答数 率 前回比の順

障害種別受験可否未定理由
可否未定理由
(複数回答可)
視覚障害 聴覚障害 肢体障害
回答数 前回比 回答数 前回比 回答数 前回比
事前協議後検討 210校 55% +1ポイント 198校 52% +1ポイント 191校 50% +1ポイント
統一見解なし 30校 8% 0ポイント 29校 8% +1ポイント 25校 7% 0ポイント
キャンパス設備の問題 18校 5% 0ポイント 10校 3% 0ポイント 9校 2% 0ポイント
教職員側の態勢未整備 16校 4% -1ポイント 12校 3% 0ポイント 12校 3% -1ポイント
試験ノウハウがない 15校 4% 0ポイント 6校 2% -1ポイント 10校 3% 0ポイント
合格しても受け入れられない 3校 1% 0ポイント 2校 1% 0ポイント 0校 0% -1ポイント
その他 9校 2% 0ポイント 9校 2% 0ポイント 8校 2% +1ポイント
可否未定理由
(複数回答可)
発達障害 精神障害 内部障害 知的障害
回答数 前回比 回答数 前回比 回答数 前回比 回答数 前回比
事前協議後検討 189校 49% +1ポイント 200校 52% 0ポイント 196校 51% 0ポイント 225校 59% 0ポイント
統一見解なし 33校 9% +1ポイント 35校 9% +1ポイント 44校 12% 0ポイント 50校 13% -1ポイント
キャンパス設備の問題 4校 1% 0ポイント 3校 1% 0ポイント 5校 1% -1ポイント 5校 1% 0ポイント
教職員側の態勢未整備 9校 2% 0ポイント 9校 2% 0ポイント 10校 3% -1ポイント 12校 3% -1ポイント
試験ノウハウがない 8校 2% 0ポイント 12校 3% 0ポイント 15校 4% -1ポイント 18校 5% -1ポイント
合格しても受け入れられない 2校 1% 0ポイント 0校 0% 0ポイント 1校 0% 0ポイント 1校 0% 0ポイント
その他 7校 2% +1ポイント 6校 2% +1ポイント 6校 2% 0ポイント 8校 2% +1ポイント

どこがちがう? 事前協議と事前相談

  • 事前協議は、大学が障害学生の状況を見て、入試や入学後にどこまで配慮できるかを検討したうえで、受験可否を判断します。
  • 事前相談は、大学が受験を認めたうえで障害学生の様子を知るとともに、どのような配慮ができるかを検討するために行われます。

事前協議は障害学生の受験を認めるかどうかが決まっていない状況で行われますが、事前相談は受験を認めた上で実施されます。同じ話し合いの場ではありますが、受験が認められているのと、認められるかどうか分からないのでは、大きな違いです。

受験時の条件

  • 受験可の割合では、ほとんどの障害種別で「条件あり」が最も高い割合を占めています。特に聴覚と視覚では75%~80%が「条件あり」となっています。
  • 受験可否未定の割合では、「条件未定」が最も高い割合を占めています。特に知的や内部では約70%が「条件未定」となっています。
  • このように、受験可否が未定の場合は条件も未定であることが多く、受験可の場合は条件付きでの受験が多いことがわかります。

 以下、障害種別 受験可、可否未定について:条件あり 条件なし 条件未定の順

障害種別受験時の条件有無
条件あり 条件なし 条件未定 合計
視覚障害 受験可 128校 20校 15校 163校
可否未定 75校 7校 137校 219校
合計 203校 27校 152校 382校
聴覚障害 受験可 138校 23校 11校 172校
可否未定 70校 5校 135校 210校
合計 208校 28校 146校 382校
肢体障害 受験可 138校 26校 20校 184校
可否未定 72校 5校 121校 198校
合計 210校 31校 141校 382校
発達障害 受験可 120校 40校 22校 182校
可否未定 61校 8校 131校 200校
合計 181校 48校 153校 382校
精神障害 受験可 115校 33校 24校 172校
可否未定 57校 9校 144校 210校
合計 172校 42校 168校 382校
内部障害 受験可 117校 31校 27校 175校
可否未定 59校 5校 143校 207校
合計 176校 36校 170校 382校
知的障害 受験可 87校 30校 23校 140校
可否未定 62校 11校 169校 242校
合計 149校 41校 192校 382校

障害種別 受験時の条件内容

  • 受験時条件のうち、「事前相談」「診断書の提出」「障害者手帳コピーの提出」のように、配慮を決定するために必要なものが、どの障害でも多くの大学で選ばれています。
  • 一方「入学後の補助者 大学は関与なし」、「入学後大学で配慮なし」など、受験時・入学後の配慮や、学生の活動を制約する条件に着目する必要があります。
  • 通学や学内での生活、授業でのノートテイクなど、とくに人的支援が必要な場合には、こうした条件のある大学では、事前相談で自分に必要な支援についてきちんと大学に伝えることが大切です。
  • ・視覚障害の受験時条件を見てみると「活字に対応可」、「試験(の形式)変更なし」のように、受験時の配慮に関して厳しい条件をつける大学が依然として減っていないことが懸念されます。こうした条件がある大学を受験する際には注意する必要があります。
  • ※受験時条件の表中「障害者手帳」とは、視覚・聴覚・肢体障害については「身体障害者手帳」、発達・精神・知的障害については「精神保健福祉手帳・療育手帳」を指します。

視覚障害

  • 視覚障害の受験時条件では「活字に対応可」(22校)「試験(の形式)変更なし」(10校)のように、受験時の配慮に関して厳しい条件をつける大学があり、こうした条件がある大学を受験する際には注意する必要があります。

 以下、受験時の条件:回答数 率 前回比の順

視覚障害 受験時の条件
受験時の条件 回答数 前回比
事前相談 197校 52% +2ポイント
診断書の提出 123校 32% -1ポイント
障害者手帳コピーの提出 82校 21% -1ポイント
活字に対応可 22校 6% +1ポイント
入学後は自力通学 10校 3% 0ポイント
試験変更なし 10校 3% -1ポイント
新設備設置・購入なし 11校 3% 0ポイント
入試時自分で歩行 10校 3% 0ポイント
入学後の補助者 大学は関与なし 4校 1% 0ポイント
誓約書の提出 5校 1% 0ポイント
通常活字に対応可 4校 1% 0ポイント
大学は事故責任なし 5校 1% 0ポイント
入学後大学で配慮なし 1校 0% 0ポイント
健康診断受診 0校 0% 0ポイント
解答不可能な問題の減点 0校 0% 0ポイント
その他 33校 9% +1ポイント

聴覚障害

  • 聴覚障害の受験時条件では「試験(の形式)変更なし」が14校、「新設備設置・購入なし」が12校、「入学後の補助者 大学は関与なし」が4校ありました。
  • 本来受験時や入学後の情報保障を行うべき大学から、このような条件を出されることは、聴覚障害学生にとっては辛いことです。

 以下、受験時の条件:回答数 率 前回比の順

聴覚障害 受験時の条件
受験時の条件 回答数 前回比
事前相談 200校 52% +2ポイント
診断書の提出 125校 33% 0ポイント
障害者手帳コピーの提出 84校 22% -1ポイント
試験変更なし 14校 4% +1ポイント
新設備設置・購入なし 12校 3% +1ポイント
誓約書の提出 3校 1% 0ポイント
入学後の補助者 大学は関与なし 4校 1% 0ポイント
大学は事故責任なし 2校 1% +1ポイント
入学後大学で配慮なし 2校 1% 0ポイント
解答不可能な問題の減点 1校 0% 0ポイント
健康診断受診 0校 0% 0ポイント
その他 32校 8% +1ポイント

肢体障害

  • 肢体障害の受験時条件では「入試時自分で身辺処理」が24校、「入学後は自分で身辺処理」が17校、「入学試験の形式変更なし」15校、「新設備設置・購入なし」が14校となっています。
  • 通学や学内での生活、授業でのノートテイクなど、とくに人的支援が必要な場合には、こうした条件のある大学では、事前相談で自分に必要な支援についてきちんと大学に伝えることが大切です。

 以下、受験時の条件:回答数 率 前回比の順

肢体障害 受験時の条件
受験時の条件 回答数 前回比
事前相談 203校 53% +1ポイント
診断書の提出 127校 33% -1ポイント
障害者手帳コピーの提出 89校 23% -2ポイント
入試時自分で身辺処理 24校 6% 0ポイント
入学後は自分で身辺処理 17校 4% 0ポイント
試験変更なし 15校 4% +1ポイント
新設備設置・購入なし 14校 4% 0ポイント
入学後の補助者 大学は関与なし 7校 2% 0ポイント
大学は事故責任なし 6校 2% 0ポイント
誓約書の提出 3校 1% 0ポイント
入学後大学で配慮なし 1校 0% 0ポイント
解答不可能な問題の減点 0校 0% 0ポイント
健康診断受診 0校 0% 0ポイント
その他 26校 7% 0ポイント

発達障害

  • 発達障害の受験時条件では「新設備設置・購入なし」が10校、「試験(の形式)の変更なし」が7校、「大学は事故責任なし」が4校となっています。入学後に授業などで補助者が必要な学生や、読み書きの困難な学生がいる発達障害ですが、「入学後の補助者関与なし」や「「通常活字に対応可」がそれぞれ3校ありました。

 以下、受験時の条件:回答数 率 前回比の順

発達障害 受験時の条件
受験時の条件 回答数 前回比
事前相談 172校 45% +1ポイント
診断書の提出 111校 29% -2ポイント
障害者手帳コピーの提出 70校 18% -1ポイント
新設備設置・購入なし 10校 3% 0ポイント
試験変更なし 7校 2% 0ポイント
通常活字に対応可 3校 1% 0ポイント
入学後の補助者 大学は関与なし 3校 1% 0ポイント
大学は事故責任なし 4校 1% 0ポイント
誓約書の提出 1校 0% 0ポイント
入学後大学で配慮なし 1校 0% 0ポイント
解答不可能な問題の減点 0校 0% 0ポイント
健康診断受診 0校 0% 0ポイント
その他 22校 6% 0ポイント

精神障害

  • 精神障害の受験時条件では「新設備設置・購入なし」が9校、「大学は事故責任なし」と「入学後の補助者 大学は関与なし」がそれぞれ4校となっています。

 以下、受験時の条件:回答数 率 前回比の順

精神障害 受験時の条件
受験時の条件 回答数 前回比
事前相談 163校 43% +3ポイント
診断書の提出 110校 29% -1ポイント
障害者手帳コピーの提出 71校 19% 0ポイント
新設備設置・購入なし 9校 2% 0ポイント
大学は事故責任なし 4校 1% 0ポイント
入学後の補助者 大学は関与なし 4校 1% 0ポイント
誓約書の提出 2校 1% 0ポイント
健康診断受診 0校 0% 0ポイント
入学後大学で配慮なし 0校 0% 0ポイント
その他 22校 6% +1ポイント

内部障害

  • ・内部障害の受験時条件では「新設備設置・購入なし」が9校、「入学後の補助者 大学は関与なし」が4校、「大学は事故責任なし」が3校となっています。

 以下、受験時の条件:回答数 率 前回比の順

内部障害 受験時の条件
受験時の条件 回答数 前回比
事前相談 169校 44% +1ポイント
診断書の提出 109校 29% -1ポイント
障害者手帳コピーの提出 73校 19% -1ポイント
新設備設置・購入なし 9校 2% 0ポイント
入学後の補助者 大学は関与なし 4校 1% 0ポイント
大学は事故責任なし 3校 1% 0ポイント
誓約書の提出 1校 0% 0ポイント
入学後大学で配慮なし 1校 0% 0ポイント
健康診断受診 0校 0% 0ポイント
その他 23校 6% +1ポイント

知的障害

  • 知的障害の受験時条件では「新設備設置・購入なし」が9校、「入学後の補助者関与なし」と「大学が事故責任なし」がそれぞれ3校となっています。
  • どの障害についてもいえることですが、障害学生は受験時に必要な配慮について考えるだけでも、一般の学生に比べて時間と労力を要します。そのような状況下で、まだ入学が決まらない前の段階で、入学後についての配慮を認めないに等しい条件を付けられたり、誓約書を求められることはあってはならないことです。自分にとってどのような配慮が必要かをある程度考えておくことは役に立ちますが、実際の大学生活の中で新たに配慮が必要になったり、逆に必要と思っていた配慮がそれほど必要ではなくなることもあります。ですから受験前に、配慮や設備の必要の有無について断定的なことを大学に伝えることはせず、入学が決まった後に話し合いの機会を持っていただけるようお願いすることが大切です。

 以下、受験時の条件:回答数 率 前回比の順

知的障害 受験時の条件
受験時の条件 回答数 前回比
事前相談 141校 37% +5ポイント
診断書の提出 91校 24% 0ポイント
障害者手帳コピーの提出 60校 16% 0ポイント
新設備設置・購入なし 9校 2% 0ポイント
入学後の補助者 大学は関与なし 3校 1% 0ポイント
大学は事故責任なし 3校 1% 0ポイント
誓約書の提出 1校 0% 0ポイント
入学後大学で配慮なし 1校 0% 0ポイント
健康診断受診 0校 0% 0ポイント
その他 19校 5% +2ポイント

受験時の配慮

  • 受験時配慮については、どの障害種別も「配慮あり」の前回比が増加しています。
  • 昨年4月から私立大学を含めたすべての大学で、合理的配慮が義務化されたことが影響していると考えられ、今後のより一層の取り組みが期待されます。
  • 精神障害では「配慮あり」が2ポイント増加しており、このことは評価できます。
  • 視覚、肢体、知的の前回比が3ポイントと最も高いです。
  • 聴覚、精神、内部の前回比は2ポイントです。特に前回調査で「配慮あり」が大きく減った内部障害も今回伸びたことは評価できます。

 以下、障害種別:配慮あり 率 前回比の順

障害種別 受験時の配慮
受験時の配慮 配慮あり 前回比
視覚障害 272校 71% +3ポイント
聴覚障害 281校 74% +2ポイント
肢体障害 282校 74% +3ポイント
発達障害 244校 64% +1ポイント
精神障害 234校 61% +2ポイント
内部障害 241校 63% +2ポイント
知的障害 214校 56% +3ポイント
受験時配慮の割合の推移
  • 7月1日発行の情報誌では、受験時配慮の詳細についての分析を掲載する予定です。また10月・12月も調査分析を掲載予定です。引き続き2025年度も会員登録いただき、ご覧ください。